江戸幕府の創始者である徳川家康は、言わずと知れた、歴史上の有名人です。
その生涯を通じて、数々の偉業を成し遂げたことから、名言もたくさん残しています。その名言の中には、今の私たちの心に響くものもとても多いですよ!
ここでは、徳川家康の名言の中でも、最も有名な言葉に込められた意味についてお話していきたいと思います。
目次
徳川家康の名言は有名なあの言葉! 名言にこめられた意味とは?
徳川家康の名言にはどんな意味が込められていたのでしょうか?
徳川家康の有名な名言と言えば、「鳴かぬなら 鳴くまで待とう ホトトギス」です。
ホトトギスを使った名言は、織田信長・豊臣秀吉も残しています。
織田信長は、「鳴かぬなら 殺してしまえ ホトトギス」という言葉を残しました。
豊臣秀吉は、「鳴かぬなら 鳴かせてみせよう ホトトギス」という言葉を残しました。
織田信長の場合は、その激情型の性格がよくわかる一句ですね。一方、豊臣秀吉の場合は、策士的な性格がよくわかる一句だと言えます。
そして、徳川家康の場合は、「気長に待つ」という性格がうかがえます。
でも、徳川家康のこの言葉は、「ただボーッと待っていれば良い」ということを言っているわけではありません。
もちろん、鳴かないホトトギスに感情をぶつけるのは逆効果です。かと言って、策略を巡らせて鳴かせてみても、落とし穴がある場合もあります。
実は徳川家康は、信長・秀吉のやり方の危険性を見抜いていたのです。
そのため、「動いてはいけない時には、動くべきではない」という意味を込めて、この句を詠んだとも言われています。
「ただ待つ」のではなく、「ベストタイミングが来るのを、意識的に待つ」ということの大切さを伝えたのですね。
徳川家康は、苦難の人生を努力で乗り越えた人なので、「怠けて待つこと」を良しとはしていません。
ベストタイミングまでじっと待ち、機会が来たら一気に動くということが大切です。
徳川家康はこの句を通じて、このことを伝えたかったのではないでしょうか。
「風林火山」の「静かなること林の如し」「動かざること山の如し」にも通じる言葉でもありますね。
徳川家康の名言に登場するホトトギスって? 何かの例え?!
では、徳川家康の名言に登場する「ホトトギス」とは、何なのでしょうか。
このホトトギスは、実際の「鳥のホトトギス」を指しているわけではありません。
なので、信長・秀吉・家康の3人共、ホトトギスを飼っていたということではないのです。ここで出てくるホトトギスは、ただの例えなのですね。
では、この名言に出てくるホトトギスは、何をホトトギスに例えたものなのでしょうか?
それは、「今自分の目の前にいる敵」を例えたものなのです。信長・秀吉・家康の3人が生きた時代は、正に戦乱の世の真っただ中でした。
そのため、親兄弟も信用できず、目の前には多数の敵がいる中で生きてきたのです。
その敵に対してどう向き合い、どう立ち向かうかを謳った句が、この3つの句なのです。
「敵に向き合う武将のポリシー」を謳ったものなので、それぞれの個性が浮き彫りになりますね。
では、なぜ敵をわざわざ「ホトトギス」という、かわいらしい鳥に例えたのでしょうか?
この理由については、残念ながら記録が残っていないようで、明らかにされていません。でも、「句を詠む」という行為は、「品と教養のある、美しい行為」ですよね。
このことから考えると、「敵」を連想させる言葉よりも、美しい言葉の方がふさわしいと言えます。
そのようなことを踏まえて、「ホトトギス」と例えたのかもしれませんね。
まとめ
徳川家康の「鳴かぬなら 鳴くまで待とう ホトトギス」は、彼ののんびりした性格だけを表した言葉ではありません。
「動いてはいけない時は動かずに、タイミングを待つ」というメッセージが込められている言葉です。
そのため、「ただボーッと怠けて待つこと」を推奨しているわけではありません。ちなみに、この言葉に登場する「ホトトギス」は、「目の前の敵」を指します。
ホトトギスとの向き合い方が、徳川家康の、敵との向き合い方だったわけですね。
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