おせんべいやクッキーの袋に、ちょこっと入っている小さな袋。
あまり気にも留めない、シリカゲルの袋です。
すぐに捨ててしまう人が多いかと思いますが、実はシリカゲルを再利用できるのをご存知ですか?
乾燥剤なので、吸収した水分を飛ばしてやれば、また使えるようになるのです。
手軽な再生方法のひとつとして、電子レンジでの加熱があります。
とはいっても、どれくらいの温度で、どれくらいの時間にすればいいのか分かりませんよね。
今回は、そんなハテナにお答えしようと思います。
目次
シリカゲルは再生可能?!電子レンジで加熱するなら温度と時間は?
先にお伝えしたように、シリカゲルは再生可能な物質です。
再生というのは、シリカゲルが吸収した水分を蒸発させ、再び乾燥剤として使えるようにするということです。
再生のための加熱方法はいくつかありますが、電子レンジでのやり方をご紹介しましょう。
レンジはどのご家庭にもあるかと思いますし、何より、作業が手軽でいいかと思います。
シリカゲルを再生させるときに、気を付けたいことがいくつかあります。
まず、加熱はゆっくり行うこと。
高い温度で短時間というよりは、低い温度で時間をかけて行う、と考えてください。高温での急激な加熱は、シリカゲルの吸湿する性能を下げてしまう可能性があります。
そして、既にシリカゲルが吸っている水分は、しっかり蒸発させることです。水分がしっかり飛んだかということは、色を見れば分かります。
吸湿した状態だとシリカゲルはピンク色で、乾燥すれば青色になるのです。
また、再生させたいシリカゲルの量が多い場合、一度に処理するのは難しいかと思われます。まとめてやりたいならフライパンで気長に炒るか、乾燥機を使うとよいそうです。
電子レンジの場合には、面倒ですが小分けにして加熱を行ってください。以上のことを踏まえて、電子レンジでの加熱について見ていきましょう。
再生したいシリカゲルが少量(たとえば、小袋1つ程度の場合)なら、弱いワット数で加熱しましょう。
「解凍モード」があれば、そちらを利用してもいいでしょう。3分ほど加熱して、1~2分ほど冷まして様子を見ましょう。
量と加熱時間が心配なら、500wでまずは1分加熱してみてください。1分かけて、しっかり冷まし、また1分かけて、しっかり冷ます。
これでシリカゲルが青色になれば、しっかり水分が蒸発したということになります。
700くらいのワット数なら、1分半~2分の加熱を繰り返し、色の変化を見てくださいね。ワット数は、お使いになる電子レンジによって変わります。加熱の前には、確認しておくようにしましょう。
シリカゲル再利用!小袋入シリカゲルはそのままレンジで加熱OK?!
さて、シリカゲルを電子レンジで再生させる方法は、何となく分かっていただけたかと思います。
ちなみに、レンジで加熱する際には、袋から中身を出して行うことをおすすめします。
「少しの量なら、そのままレンジで加熱してもいいのでは?」少しでも手間を省きたくて、そう考えるかもしれません。
大丈夫な場合もあるかもしれませんが、失敗したときの片付けを考えると、小袋から出して加熱するのがいいでしょう。
では、なぜ小袋のままレンジで加熱しないほうがいいのでしょう?
シリカゲルの多くは、ビニール製の袋に入っていることが多いですよね。レンジでの加熱は、意外に高温になるものです。
加熱を繰り返した結果、ビニールが溶けてしまう恐れがあるのです。
また、普段レンジを使用していて、こんなことはありませんか?
器にぴっちりとかぶせたラップが、パンパンに膨らんでいる…。
これは、加熱の際に発生した水蒸気の逃げ場がないためです。
これと同じことが、小袋のまま加熱したときに起こる可能性があります。小さな袋の中は逃げ場のない水蒸気でいっぱいになり、やがて破裂してしまいます。
レンジ内でものが破裂したときのうんざり感は、誰もが一度は経験したことがあるのではないでしょうか…。
これらの理由から、シリカゲルを小袋のままレンジで加熱するのは、残念ながらOKとは言いがたいのです。
少し面倒でも、耐熱の皿などに広げて作業するようにしてください。
なお、シリカゲルは食べ物ではありませんが、無毒な物質です。いつも使っているお皿に開けても、ちゃんと洗えば問題はないでしょう。
まとめ
いつも何気なく捨てているシリカゲルが、再生して使えるようになるとは驚きでしたね。再生したシリカゲルは、またいろいろな用途で使うことができます。
食品が湿気るのを防いだり、靴箱に入れる(湿気による悪臭の予防)のもおすすめです。そして、短い時間でドライフラワーを作ることができるのです!
実は以前やったことがあるのですが、自然に乾燥させるより、ずっと早くてきれいなドライフラワーが出来ますよ。作り方はとても簡単です。
大きめのタッパーなどに、シリカゲルを敷いておきます。その上に花を置き、花を覆い隠すように上からも振りかけます。
このとき、シリカゲルは優しく振りかけてください。乱暴にザバッとやってしまうと花がゆがみ、そのままの形でドライフラワーになってしまいます。
数日間そのまま放置し、中の花を見て乾燥しているようなら出来上がりです。
出来上がったドライフラワーは、密閉できる容器に入れて保存しましょう。
このとき、容器にシリカゲルを敷いておくのをお忘れなく!
このように、実用的な用途から趣味の分野まで、幅広くカバーしてくれるシリカゲルです。
これからは、おせんべいの中の小袋を、ちょっとは気にするようになるかも…?
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