冬休みの2大イベントは、クリスマスとお正月でしょうか。
どちらも子供にとっては「プレゼントやお年玉がもらえる日」と認識されている気がしますね。
しかし、中には「小正月ってなに?お正月がもう一回あるの?」などと小正月の由来や意味を聞かれて困った経験はありませんか?
ということで、答えづらい小正月の由来や意味をスラっと解説できるように簡単に説明しますね。
目次
小正月の由来を簡単に説明するならこれ!
「小正月は昔のカレンダーのお正月だよ」
小正月の由来をものすごく簡単に説明するとこうなります。
現在の暦は新暦と言って、太陽暦・グレゴリオ暦と呼ばれます。
これは世界的に使われている暦です。
それに対して昔使っていたのは旧暦と呼ばれる暦ですね。
ふたつの違いを簡単に言うと、新暦は太陽から作る暦、旧暦は月の満ち欠けをもとにした暦であるという点でしょう。
旧暦では1年の始まりは立春の日で、そのすぐ後の満月の日である1月15日がそもそもの「正月」だったのです。
しかし、明治初期に旧暦は廃止され新暦が使われるようになり、1月1日が元旦であり正月であるとされます。
とは言え、長年の習慣はそうそうすぐにはなくなりません。
元旦から松の内(お正月の松飾りを飾っておく期間のこと)を「大正月(おおしょうがつ」と呼び、1月15日は「小正月(こしょうがつ)」と呼ぶようになりました。
これが小正月の由来ですが、子供に説明する時のポイントは「昔のカレンダー」です。
暦の違いを説明するとこんがらがる可能性が大ですので、ここはざっくりと「カレンダー」呼びするのがオススメです。
「昔のカレンダーでお正月だった日を今は小正月って呼んでいるんだよ。カレンダーが途中で変わったからね。」
子供がだんだん大きくなってきたら、暦についても説明してみてください。
小正月に定番の食べ物とは?
小正月の定番の食べ物は「小豆粥」です。
うるち米に小豆を混ぜて炊いて餅を入れます。
朱色の小豆が邪気を祓うと言われ、小豆粥を食べることでその年1年の無病息災を願ったとされているのです。
また、小豆粥の炊きあがりによってその年の吉凶を占う神事からも、小正月に小豆粥を食べるようになったという説もありますね。
どちらにしても、縁起担ぎ的な食べ物として定番だったようです。
小正月の行事あれこれ
ちなみに小正月の行事は農業に関係したものが多いのが特徴ですよ。
豊作祈願は、「餅花」と言って紅白の餅をヤナギなどの木に飾り付けて実った稲穂に見立てたものです。
よく商店街の飾りでも見かけますね。
他にも雪原を田んぼに見立てて田植えの動作をしたりして豊作を祈ったりします。
もうひとつの行事は吉凶占いです。
神社により占い方は違うのですが、これもその年の農作物の吉凶を占うものです。
最後は現在でも日本各地で行われている「どんど焼き」があります。
お正月に飾っていたしめ飾りなどを集めて盛大に燃やす祭りですね。
この時に出るけむりに乗って年神さまが天上に帰るとされ、火にあたると若返る・餅や団子を火で焼いて食べることで五穀豊穣や無病息災を祈るとされています。
また、小正月は松の内に忙しく働いた主婦を休ませる日でもあり、「女正月」とも言われますね。
地域によっては男性が家事をする日なのだとか。これは羨ましい!
暦は違うものを使っているのに、習慣などは残っているのは不思議な感じがしますね。
まとめ
お正月と言えば1月1日が元旦で、三が日が…というのが一般的ですね。
耳慣れない「小正月」についてはよく知らないという人も多いのではないでしょうか。
小正月とは昔使っていた旧暦でのお正月のことで、1月15日をさします。
暦が明治初期に新暦に代わり、1月1日が元旦であるとなりました。
しかし、庶民はそうすぐに旧暦を捨てられず、1月15日を小正月と呼んでいました。
子供への由来の説明では、「昔のカレンダーのお正月のことだよ」「途中でカレンダーが変わったから、お正月の日も変わったんだよ」というようなざっくり説明でいきましょう。
高学年などになって、月の満ち欠けに興味が出てきたら旧暦について話してあげるのもオススメです。
小正月の定番の食べ物は小豆粥ですが、これにも無病息災を願うキモチがこめられていますのでぜひ食べるようにしたいですね。
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